概要
サムスン電子の折りたたみ式スマートフォン(フォルダブルフォン)の次期モデルの輪郭が明らかになりました。スマートフォンやタブレットを組み合わせた大画面のフォルダブルフォンのGalaxy Foldとは異なり、次期モデルは、スマートフォン本来の機能を充実し「携帯性」を最大限にした、女性の使うコンパクトのようなディスプレイの上・下部が内側に折れる折りたたみ方式を採用しました。
クラムシェルタイプ
iBook G3もクラムシェル
サムスン電子は、6.7インチの画面に横軸を中心に画面の上下が折り曲がる「クラムシェル」タイプと呼ばれるフォルダブルフォンを開発しています。「クラムシェル」つまり貝の蓋のように機器の上部が下を覆う形であるからそう呼ばれています。折りたたんだ状態では、文字の確認などの簡単な情報を表示するために前面に1インチのディスプレイが追加搭載されるようです。
Galaxy Foldとは異なる構造
「クラムシェル」タイプの上下の折り畳み構造は、Galaxy Foldとは全く異なっています。Galaxy Foldは縦軸を中心に画面がノートのように左右に折れ畳まれる構造です。ディスプレイサイズも広げると7.3インチなのでタブレット感覚で使えます。
一方、開発中の「クラムシェル」タイプは広げてもスマートフォンの画面程度の大きさに過ぎません。実際6.7インチはGalaxy S10 5GやGalaxy A70に採用されている画面サイズです。フォルダブルという特性を活かしスマートフォンを最大限コンパクトにすることに重点を置いて開発されているようです。
サムスン電子のフォルダブルフォン戦略は?
サムスン電子は長期ロードマップに基づいてフォルダブルフォンのラインナップを拡大し新たな市場を創出しようとしています。
ご存知の方も多いと思いますが、サムスン電子は品質問題で今春リリース予定だったGalaxy Foldの発売を延期しています。しかし、これとは別に、次期モデルの開発・準備に拍車をかけているようです。フォルダブルフォンという新しいカテゴリーを作り出し、現在停滞しているスマートフォン市場を活性化させたい、という戦略のようです。
次期モデルに使われる折りたたみ式のディスプレイなどの関連部品は2019年の11月から量産される予定であることがわかっています。部品の生産スケジュールを考慮すると、次期モデルのは今年末または来年の初旬が予想されます。
これらを総合的に考えるとサムスン電子の次期モデルの発売時期は来年上半期になるでしょう。
Source
まとめ
Huawei Mate X
Galaxy Foldの不具合から発売が延期され、ネガティブな印象を持たれてしまったフォルダブルフォンですが、現状のスマートフォン市場全体の停滞気味な様子を考えると、早くリリースしたい、市場を創出したいと考えているのは間違いないでしょう。しかしながらライバルであるHuaweiの米中経済戦争によるMate Xの発売保留状態で、Galaxy Foldのリリースに若干の余裕を感じているのでは?と感じてしまいます。鬼のいぬ間に洗濯、といった感じかもしれませんが、これを好機と捉えて、完全な形でリリースしてもらいたいものです。個人的にはクラムシェル型で今のスマホの半分くらいの大きさになってくれた方が嬉しいかな。
ガジェット兄さん
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