概要
新型コロナウイルスがXiaomi、Huawei、Oppo、Lenovoなどの中国のスマートフォンメーカーの製造・販売にも少なからず影響を与えそうです。
ご存知のように新型コロナウイルスは湖北省武漢市で発生し、現時点で30,000人以上に感染し、600人以上の死者を出しています。
このため中国政府は春節の祝日を延長し、1月31日から2月9日までの強制的に工場を閉鎖しています。
Xiaomi
複数の証券会社は、Xiaomi が 、工場が予定どおり2月10日に作業を再開できる場合、グループのビジネスへの影響はコントロールできるだろうと述べ ています。
消費者需要の減速の影響については、中国のスマートフォンの出荷は、第1四半期に前年比で減少することが予想されます。
中国本土の工場は2月1日に作業再開予定でしたが、政府の要請により2月10日まで再開できません。Xiaomiは、2月の生産時間は約10日短縮されており、それに対応する十分な在庫があると述べましたが、再開時間が2月末~3月末に延期される場合、供給不足はより深刻になります。ただ、Xiaomiはインドとインドネシアにも生産拠点があり、こちらは当面は影響を受けていません。
Xiaomiは、中国本土のすべての実店舗の一時的な閉鎖により、オフラインの需要が急減ましたが、オンラインビジネス全体は安定しており、Xiaomiはオンライン販売に焦点を当てているため、同業他社よりも有利になります。 またXiaomiは2月13日にXiaomi Mi 10もリリースする予定です。
一方で、Xiaomiの副社長でXiaomiのRedmiブランドのゼネラルマネージャーである卢伟冰(Lu Weibing)氏は、
「新製品の計画的なリリースは中断されており、調整を行っています。今年、スマートフォン業界は困難に直面するでしょう。これを改善するために、さらなる努力が必要です。」
と1月31日にWeiboに投稿しています。
Huawei
「中国国内最大のスマートフォンブランドであるHuaweiは事業の一部を再開しています。
新型コロナウイルスの状況に基づいて、適切な場合にはさらに多くの業務を再開することを検討します。」としています。
OPPO
OPPOは声明で、
国内での作業の再開の遅れと流通の縮小が地元の製造業にある程度の影響をもたらしたが、インドネシアやインドのような国でも製造できる国際的な工場施設があることを強調しました。
Lenovo
テック系のアナリスト企業であるCanalys社のニコル・ペン副社長によると
「Lenovoなど、湖北省の部品業者に依存する企業が最も影響を受けます。
Huaweiのように広東に事業を展開している企業の場合、状況はそれほど深刻ではありませんが、100%の生産能力で工場を再開できる企業は今のところありません。
長い期間工場が操業を再開できないほど、影響と不確実性は大きくなる」
と述べました。
Lenovoは電子メールでの声明の中で、
「休日を延長している影響を受ける工場からの生産出力への短期的な影響を予測し、顧客への潜在的な影響を最小限に抑えるためにグローバルな製造および流通ネットワークを活用しています。」
と述べました。
アナリストの予想
Strategy Analyticsのワイヤレススマートフォン戦略ディレクターであるLinda Sui氏によると、
- 中国の他の地域で新型コロナウイルスの大きな発生がなければ、影響のほとんどは今年の第1四半期に集する。
- Huaweiのスマートフォンの出荷台数が600万〜700万台減少する可能性がある。
- OPPOとVivoは300万〜400万台減少する可能性がある。
- AppleとXiaomiでは、約200万台が減少する可能性がある。
と予測しています。
また前述のCanalys社のニコル・ペン副社長は、OPPOやVivoなどのリアル店舗による小売ネットワークに大きく依存しているメーカーは、店舗が一時的に閉店した場合に直接打撃を受けると述べています。
まとめ
カメラのセンサーを始め日本製の部品は多く使われています。日本だけでなく世界経済への影響も注視していく必要がありそうです。
湖北省にはLenovoの他にMotorolaの施設もあるようで、こちらも心配ですね。
また、Redmiの卢伟冰(Lu Weibing)氏が言っているように各社の新機種のリリーススケジュールが若干見直される可能性は大いにありそうです。
そんな中Xiaomi Mi 10はおそらくインターネットで発表イベントが開催されるようです。Redmi 9あたりの噂も出ています。
それはそれで楽しみですね。
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